宮内悠介『盤上の夜』


書誌情報


書評

創元SF短編賞受賞作「盤上の夜」を主題作とし,ジャーナリストである“わたし”を語り手として語られる,対局に関する6つの物語.処女作品集でありながらも,直木賞候補・日本SF大賞受賞という評価からも分かるように,宮内悠介が傑出した才能の持ち主であるということを高らかに示している.作品では囲碁,将棋,麻雀,チェッカーといったアナログゲームが話の主軸となるが,ルールを細かく知らなくても,対局そのものの迫力でどんどん読み進めていける.特に「清められた卓」では,対局する4人の思考が雀卓の上で絡み合い火花を散らす様子が綿密に描かれ,息も継げない勝負の魅力が心を掴む.


書評メタデータ

本稿は《SFG》Vol.1(2018.11)に掲載された書評の再録である.


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